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■気になる表現「勝ち組」「負け組」
世に「勝ち組」「負け組」なる言葉が蔓延してきたのは一体いつ頃からでしょ
うか。勝ち負けで優劣を表現するというのは、スポーツにおけるゲームやレー
スでの勝利と敗北が一般的ですが、政治の世界でも選挙での当落を「選挙戦に
勝った」とか「負けた」と表現したりします。またビジネスの世界では、「冬の
ボーナス商戦での勝利を目指して」などと言ったりします。
いずれも競争相手があり、その相手を「敵」と見立てて一定のルールに従っ
た戦いを演じるわけですが、結果として勝者と敗者を作ることになります。そ
れはあくまでも「勝者」と「敗者」であり「勝ち組」「負け組」ではありません。
「勝者と敗者」「勝ち組と負け組」この二つの表現の違いにはどのような差異
が存在するのでしょうか。単発的な勝敗はそのときの「勝者」「敗者」であり、
継続的な勝利を重ね、強い態勢が明らかになってきたときそちらを「勝ち組」
他方を「負け組」と称するような感じがあります。つまり「勝者・敗者」は局
地戦での優劣、「勝ち組・負け組」は戦いそのものの勝敗を表現しているような
印象を抱きます。 |
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