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2019年10月 |
第202号 組織強化を実現する院長 |
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精力的で熱心な院長が行ってきた医院経営のひとつの在り方は、ある種の
猛烈経営だった。日曜診療を厭わず夜も8時過ぎまで行う。嫌気がさして辞める
スタッフが後を絶たない状況が続いても方針変更をしない。そんな猛烈院長を
辞めずに支えた中核スタッフが何人かは必ずいるものだが、年月の経過とともに
やがて彼女たちは結婚をし、出産をし、家庭人としてのもうひとつの時間を持つ
ことになる。それまで募集と退職を繰り返す雇用問題に悩まされてきた中で、
その煽りを受けながらも自分を支え続け、医院の発展に貢献してくれた有能で
責任感溢れる生え抜きの中核スタッフが、このままでは退職せざるを得ない
かもしれない。そんな思いに院長の心は乱れる。10年近く歯科医院経営を行って
きた院長には、直ぐに辞めてしまったスタッフと壁を幾つも乗り越えながら
残ったスタッフの違いが心底理解できるようになっているからだ。
「歯科医院経営は、院長の技術がしっかりしていて、税理士や社労士などの
ブレーンが揃っていればやっていける」ものではなく、スタッフの質が極めて
重要であることを10年の歳月はハッキリと教えてくれていた。そんな院長が
下した決断の先に組織強化の光が見えてくる。 |
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