128号の第2章は「価値を創り、育て、継承する」として事業承継の意義について個人よりも医療法人のほうが意義のある承継が可能であることを次のように述べています。
個人事業の歯科医院で創られたノウハウやシステム、ヒトの気質や技量や教養といった無形資産は、院長の引退や死亡とともに消滅します。何故なら以前の所有者の所有物で金目の物以外は如何に価値が高くても、新しい所有者にとっては興味の対象外であるからです。
ところが医療法人であれば、長年関わってきた勤務医を代表者の交代という形で新理事長に昇格させることができ、真の優良資産である、ヒトやシステムと共に組織文化がそっくり継承されることになります。ところが、量的拡大だけを図り、質的成長を行ってこなかった場合は、医療法人といえども魅力に乏しく、価値はモノの残価しかありません。
事業承継の根本は歯科医療機関として地域に果たしてきた役割と有形無形を問わずその価値を途絶えさせることなく継続させることです。決して物的価値と営業権を加味して高く売り抜けることを考えることではありません。そのように歯科医院を承継することの意義を128号の10~11ページにかけて述べています。
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