秋田の港町歯科クリニックでは各ユニットの前の壁に医院の方針や治療や予防の重要性を謳ったポスターと共に、
院内技工の効果について表現されたポスターも貼られている。佐藤院長は技工士に対して指示を出す立場として
院内技工士の独自の能力の高さに大きな期待を寄せ、受診者との接点も含め、その働きに敬意を抱いていることが
伝わってくる。この医院においても技工関連機器の最新鋭化は進んではいるが、技工士を雇用する代わりに
オーラルスキャナーによるワンデイ・トリートメント設備の導入を通して時間と経費の縮減を図るという考えは
全くない。時間の短縮には活用するものの、最終的には技工士が本人の確かな目と繊細な指先で確認し、独自の
感性で微調整を行ってから患者の口の中に装着する。そうしなければ細かいところでの違和感が残ってしまう
危険性があるという。機械技と人間業の境界線を明確に引くことで、最新機器の導入効果を高めると共に、人間対
人間のビジネスの典型である歯科医院の本来の価値を高められることを実例を挙げて伝えているところが286号の
読みどころです。
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