1日50人の患者を捌く医療者にとって、1人の患者の存在感は50分の1、2%に過ぎませんが、その患者にとっての医療者は100%の存在です。この存在感の乖離を埋めるように対応することが医療者には求められますが、それは準備です。 治療に当たる場面はどう計算しても2%ですが、それを100%だと相手に感じさせることができるためには準備にどれくらい時間をかけたかにかかっています。
その人の症状について、希望について、仕事や生活について、問題点について記録を見直し、今日の治療のポイントは何か、そのために必要な説明資料は何を使いどのタイミングで誰が行うか、特別に必要な器具類は何か、どの段階で用意するか、時間は予定どおりで行けそうか、受付では来院時にこう言ってもらおう、治療を終えて受付に戻ってきたときにはこんな声掛けをしてもらおう等々、そのようなことを準備することが、2%でしかありえない治療場面での存在感を100%に持っていくことができる唯一の方法であるということが、148号の6ページから8ページにかけて書かれています。
【MCレポート第148号のダウンロードはこちら】