かつて“勝ち組”と呼ばれた歯科医院の多くは、真の顧客本位を理解していなかったように感じられるところがあります。勝ち負けの判定は誰が行うものでもありませんので“勝ち組”“負け組”などとラベルを貼ることなどはそもそもできるものではありません。
それでも「自分は勝ち組」と思っている院長の歯科医院は、おそらく来院者が多く、中々予約が取れない歯科医院が多いと思われます。その原因は新規患者を急患として無分別にとりこんで行ったために既往患者の予約がとりにくくなっているところにあります。
これを「患者本位スタイルの成果」として仮に胸を張っているとしたなら大きな間違いです。
予約なしでも受け入れるところだけを捉えた患者本位の姿勢でしかなく、大多数の既往患者に対する顧客本位の姿勢はすっかり消えています。自覚はないかもしれませんが典型的な“自分本位スタイル”と言えるでしょう。この似非顧客本位はこれからの時代は相手にされなくなります。
またもう1点、似非顧客本位な姿勢として今回は消毒滅菌の自己本位レベルを採り上げています。消毒滅菌システムはどのような基準で行われているのか、単なる経験に基づいた我流を佳しとしているのではないでしょうか。消毒滅菌を完璧行うことは顧客本位ではありますが経費増をもたらします。同じように急患を拒否することはその分の治療費を放棄することになり収入減となります。それでもそれを克服し真の顧客満足を高めることがこれからは求められますので、その対応をどうするか、それが、今月の読みどころです。
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