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『多岐に亘る受診者層』の一人ひとり全員に満足感を与えることは所詮できない。
もしそれを目指すとすれば、歯科医療従事者はおそらく全員がストレスの塊となって
医療活動に支障を来たすことになる。何故なら、多岐に亘る大勢の受診者の中には、
医院側が提案するベストな内容を受け入れない人、医療上の指導内容を守らない人、
勝手な行動で他の礼儀正しい受診者に迷惑をかける『ストレス提供者』が必ず存在
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慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科の前野隆司教授が
研究する『幸福学』を紐解きながら『全員が幸福になる歯科医院』を目指す。
幸福度や幸福感は個人の主観であり、幸福の姿は人によって異なることから、
それを目標に設定してもゴールが判然としないと思っていたところ、東京工業大学
工学部機械工学科卒のれっきとしたエンジニアである前野教授はエンジニアなら
ではのアプローチに... |
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今号は前回伝えきれなかったパネルディスカッションの概要を前半に、今年の
テーマについての考え方を後半に記したが、パネルディスカッションで語られた
ことの本筋を辿っていくと「共に働く人たちの幸福」や「職場の幸福」に行き着く
ように感じた。
松本さんの「技術者のパフォーマンスを高める」ことも、村井さんの「互いの
異見を認め合いそれを面白く感じる」心も、木村さんの「ミーティ... |
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組織とは基本的には人間が作ったモノではあるが、物理的に目に見えるモノ
ではない。歯科医院の看板を掲げ歯科診療設備を施した建築物は存在するが、
それは歯科医院の組織ではない。組織とは、組織を作ろうと考えた人間が
掲げた『組織の目的』、それは「何故その組織を作ったのか」に対する答えに
相当する、いわゆるビジョンなのだが、そのビジョンに共感した人間たちが
作る集団である。
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エンゲージメントは、組織と個人が対立ではなく一体となって双方の成長に
互いに貢献し合う関係を指している。
労働組合が賃金闘争でベースアップを勝ち取り満足感を得るといったものでは
なく、組織の承認を得て個人が能力を発揮し組織に貢献する。壁に当たった場合
には上司によるフィードバックを受け、それを生かしながら貢献できるように
成長する。そのことで上司も成長し、また組織も成... |
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精力的で熱心な院長が行ってきた医院経営のひとつの在り方は、ある種の
猛烈経営だった。日曜診療を厭わず夜も8時過ぎまで行う。嫌気がさして辞める
スタッフが後を絶たない状況が続いても方針変更をしない。そんな猛烈院長を
辞めずに支えた中核スタッフが何人かは必ずいるものだが、年月の経過とともに
やがて彼女たちは結婚をし、出産をし、家庭人としてのもうひとつの時間を持つ
ことになる... |
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長年にわたって院内研修を行ってきた歯科医院において「顧客応対はよくできて
いるが院内応対に問題がある」という人材の存在が目立つようになった。
複数の歯科医院で共通している点は、対顧客応対のレベルは高く、顧客からの
信頼感を得ているケースが多いことだ。いわゆる“人財”に該当するスタッフだ。
そのようなケースでは顧客対応に自らの技術と感情を最高レベルに引き上げ
全力投球している... |
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今回は13名の会員の寄稿。示唆に富んだ素晴らしい文章の数々、
きっと読者の心に届くであろう。
1.『ちょっといい話』
森歯科クリニック院長 森 和弘
2.『私の支えとなった言葉、考え方』
医療法人博歯会理事長 宇藤 博文
3.『タイムスリップ』
医療法人社団峰瑛会 理事長 濱 克弥
4.『美しいか美しくないか』
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そもそも歯科医院はテクノロジーの確かさを売り物にするところで、優しさや
親切さを売り物にするところではない。
「私たちは優しさに満ち溢れています」「私たちは親切な対応を第一に心がけ
ています」「私たちはみんな生き生きと働いています」
このようなことは売り込むものなのだろうか?アピールすべきは、技術の高さ、
安全性、そして的確なシステムなどではないか。そのようなテ... |
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受付・歯科助手・歯科医師・技工士・衛生士といった様々な職種が各業務を
スムーズに繋いでいくことで受診者の期待に応え受診者価値を最大化しなくては
ならない歯科医院では、常にチームワークの精度や業務連鎖の品質改善を試み、
更に10%レベルアップすることを目指す必要がある。
しかし、医療機関としての長年の積み重ねの中で、知らず知らず組織内に
沈殿してきた悪い意味での“医... |
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歯科医院は一般企業と比較すると、倒産率は破格に低く、また親子間での
事業承継も盛んに行なわれてきたこともあり、創業○十年といった伝統を誇る
歯科医院も少なくない。そのような歯科医院は大企業とは規模が違うため業量
や人員を比較することに意味はないが、『継続』という歴史においては
一流企業に匹敵する。
では、『質』においてはどうだろうか?多くのスタッフが愛着を持って
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我が歯科医院は『生きた組織』なのか?『死に体』となっているところは
ないのか?それを点検する尺度に、遠藤功氏の唱える「組織の『熱』と『理』
と『情』」を引用した。■我が歯科医院にはビジョンが明確に存在するか?
それを院長は熱く語っているか?■スタッフはそのビジョンに共感し、実現に
向けて努力することに燃えているか?■ビジョン達成に向けて我が歯科医院が
提供する価値は地域... |