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生存競争本能から地位財の購入にばかり使っていたお金を、非地位財の魅力に
気付かせて、そこに使わせることができる商品やサービスは、幸福を運んでくれる
素晴らしいビジネスと言えるのではないだろうか。
そのように考えると当に歯科医療は素晴らしいビジネスに該当する。歯科医療に
従事する人たちには、この意識を強く持ってほしい。
歯科医院は歯を治すだけの修理工場ではない。歯をきれい... |
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13軒の歯科医院で行った『幸福度調査』の結果、大きな括りで見れば、幸福度を
高めている要素と低めている要素がすべて共通していることが分かった。恐らく
特異な例を除けば、現代日本の歯科医院で働く医療従事者のほとんどが、
自己肯定感が低く、前向きなチャレンジ精神に乏しい中で日々仕事を行っている
ということになりそうだ。これまで経営を順調に伸ばしてきた歯科医院であっても
院長以下全員の労... |
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人間集団である組織とは常に人の心に左右される極めて不安定な存在でもあり、
そこで生起される種々問題は、自然科学的“正解”によって解決できるものではない。
先月は「院長が抱える共通の悩み」として、ベテランスタッフが起こしやすい問題の
解決について考えたが、今月は新人などの若手スタッフに関する問題として以下の
3点を取り上げる。
1.研修時に決定したことを知らなかったり、忘れていたりす... |
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院長が磨き上げてきた技術と学識を、価値あるものとして正しく打ち出し、
誠実に提供することで歯科医院経営は間違いなく伸長していく。評判が評判を生み
来院者数が増加の一途をたどり始めると、正に「猫の手も借りたいほどの忙しさ」
に全員が忙殺されるようになりスタッフの増員へと向かう。
開業時には人選に慎重を期した院長も、とりあえず人手が欲しいの一心から
応募してきた中から比較的好まし... |
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IT技術はビジネスの幅を大いに広め、時間の短縮という価値をもたらしは
したが、人間によって生み出される価値を超えるものではない以上、人間対人間の
ビジネスである歯科医院に従事する人たちの仕事の価値を完全に高めるまでには
至らない。
それは20年前に板書で行っていたセミナー内容をパワーポイントが必ずしも
凌駕し得ないのと同様、コロナ禍対策としてのテレワークやオンライン研修は、
利... |
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歯科医院経営において最も厄介な問題として存在する院長とスタッフの対立や
スタッフ間の軋轢などの人間関係は、そこに発生する溝の深さや多さが大きな
悩みを生み、時として“人の排除”という言葉すら院長の脳裏をよぎることも
現実に起きていた。
コロナ禍は、そのような些かギスギスしがちな対人関係問題のホンネ部分の更に
底流に流れていながら見落としがちであった「今のスタッフと共に頑張る」という
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新型コロナ感染症に対する感染防止策をクリニックレベルで見た場合、歯科医院における対応が最も厳格であり進んでいる。それは歯科治療においては口腔内に存在する多くの菌が飛び散る危険性があることに由来する。
いち早く対策を講じた歯科医院に共通してみられる特徴は、今回のコロナ禍騒動が起きる以前から院内の感染予防や、清潔性の維持向上に積極的であった点、対策に
要する出費を厭わない点、そして院長の技... |
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8件の歯科医院における『幸福度調査』を通して、現代の歯科医療従事者に
共通する一つの問題点が見えてきた。
それは、顧客に対しても、チームメートに対しても、「助けたい」「喜ばせたい」
「互いに承認し合い相互尊重を深めたい」「感謝し感謝されたい」と思っていながら、
そのために必要な行動をとれないでいるケースが大変多いのではないかということだ。
「人の喜ぶ顔を見たい」、「他者に親... |
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前野隆司先生の著書『幸せな職場の経営学』に示された『幸福度を高める4つの因子』
に基づき、いくつかの歯科医院で行った『幸福度チェック』の結果から自分なりに理解
したことがある。
幸福をもたらす要因はいくつもあるだろうが、少なくとも歯科医療従事者として
歯科医院で働く人たちにとっては、私的な生活面は除き職場での仕事の成果や成長、
対人関係における相互承認や尊重といった要素は極めて大きな... |
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『多岐に亘る受診者層』の一人ひとり全員に満足感を与えることは所詮できない。
もしそれを目指すとすれば、歯科医療従事者はおそらく全員がストレスの塊となって
医療活動に支障を来たすことになる。何故なら、多岐に亘る大勢の受診者の中には、
医院側が提案するベストな内容を受け入れない人、医療上の指導内容を守らない人、
勝手な行動で他の礼儀正しい受診者に迷惑をかける『ストレス提供者』が必ず存在
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慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科の前野隆司教授が
研究する『幸福学』を紐解きながら『全員が幸福になる歯科医院』を目指す。
幸福度や幸福感は個人の主観であり、幸福の姿は人によって異なることから、
それを目標に設定してもゴールが判然としないと思っていたところ、東京工業大学
工学部機械工学科卒のれっきとしたエンジニアである前野教授はエンジニアなら
ではのアプローチに... |
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今号は前回伝えきれなかったパネルディスカッションの概要を前半に、今年の
テーマについての考え方を後半に記したが、パネルディスカッションで語られた
ことの本筋を辿っていくと「共に働く人たちの幸福」や「職場の幸福」に行き着く
ように感じた。
松本さんの「技術者のパフォーマンスを高める」ことも、村井さんの「互いの
異見を認め合いそれを面白く感じる」心も、木村さんの「ミーティ... |