歯科医療サービスの合理的価値というものが科学の発展により年々高まり、次第に標準化して行き、やがてほとんどの歯科医院が同じようなサービスを提供するようになる社会現象が起きている。「最先端の技術と最新設備」痛くない・抜かない治療」「医療機関臭さのない建物」「清潔第一の院内」「緊張感のない癒しの空間」「画像を使った分かりやすい説明」「親身になって寄り添う姿勢」「いつも笑顔で迎える」といったような歯科医療サービスは、殊更表現しなくても当たり前の大前提となっている。大事なのはそれらの上に立って、独自の『ビジョン』『経営戦略』『行動規範』とそれを貫く『美意識』が厳然と存在すること。そして全員がそれらに共感し共鳴していること。更にはそれを来院者にも共感してもらうこと。そして新たに勤務しようとするドクターやスタッフに共感してもらうことだ。そのために院長の基本的な心構えと為すべきこと、中間管理職が為すべきこと、そして採用に当たって為すべきことを、前号で掲げた『10箇条』に照らして解説しているところが259号の読みどころです。
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