一般の大学を出て企業に就職した新入社員は大学での学問も成績も関係なく、社会人として組織人としての基礎教育を徹底的に叩き込まれます。一方、歯科大学を卒業後、国家試験に合格すると研修医といえども「先生」と呼ばれ、社会人の常識に欠けていても一定の敬意をもって遇されます。組織内での存在感におけるこの大きな違いを新入社員歯科医師がどう受けとめるか。それによって将来『成功院長』となるか『要注意院長』となるかが決まってきます。
歯科医師は専門教育を受け国家資格を取得し歯科医院に就職した段階で、国民の健康を守るという国家的な使命を担った責任ある地位に就くことになります。言ってみれば軍隊の幹部候補生学校を卒業し士官となって国の安全を守る仕事に就くエリート軍人と同じ立ち位置にあるといえます。それくらい重要な立場に立ったことを理解し、技術と人格を磨き一級の歯科医療技術者になることが『成功院長』への道です。そこまでの思いを抱かず厚遇される立場にあぐらをかいていたのでは没落しかないことに気付かせてくれるところが184号の読みどころです。 |