歯科界では競合激化が言われ始めた頃から、他医院との差異化を図ろうとして様々な取り組みが行われてきた。
新しい技術や設備の導入、考え方の変革などより良い歯科医療の在り方が追及される中で、先進的な歯科医院が
その開拓を行い、多くの歯科医院をリードしながら歯科界全体のレベルアップを図ってきた。その結果、歯科医
院はどこも同じような“先進歯科医院”の様相を呈するようになり、HPを見ても訴えている特色、使われている
フレーズなどが類似し、しかも保険診療であれば価格も同じという、すべてがほぼ同一の価値に見えるようにな
った。歯科医院は、結果が出るまでにかなりの時間を要すること、更に結果が出た後、実際に生活して一定期間
が経過するまでの間に問題が発生しないかどうかが問われるという、受診者の『経験』の品質が通常のサービス
業とは比較にならないほど長期にわたって真剣に問われる。当に材質・技術・治療費で表される『合理的な価値』
と同じくらい『経験品質』による『感情的な価値』がウエイトを占めるサービス業である。この『感情的な価値』
の高低が歯科医院のトータル評価に色濃く反映されることをマーケティング理論の文献等を引用し解説している
ところが242号の読みどころです。
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