新型コロナ感染症の爆発拡大によって生まれた環境変化への対応は、IT技術の発達によって変化を吸収するように実施され、新しい価値を生むと同時に、科学技術だけでは解決できない人間ならではの問題点が残ることを発見することになった。メリットの発見は進歩と広がりをもたらしたが、問題点の発見も深みの追求へ向かう価値ある発見と言える。歯科医院において経験したコロナ感染症対応は、従来からの衛生意識を更に高める方向に寄与した。
また直接的な診察券やお金のやりとりの代わりに、自動受付機や自動精算機の導入が一気に進んだことは感染症対策効果に加えて業務の効率化やケアレスミスの減少となって表れた。ただ、これによって効率化は前進したが、来院者との接点が減少するという問題点が残ることにも気付かされ、今まで以上に受付におけるナレッジワークとエモーショナルワークの重要性がクローズアップされることになった。プラス面は更に磨きをかけマイナス面はプラスへの転化が可能かを考え実行に移すことが求められる。コロナ後の世界に起こるであろう価値変化に歯科医院はどのように対応していくのか、新たな問題提起をしているところが233号の読みどころです。
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