IT社会の発達は瞬時に数多くの情報を入手することを可能にしました。溢れかえる情報の中で私たちは必要な情報、興味のある情報、面白い情報、自分にプラスとなる情報を選択して取得しようとします。そうしなければ、余りにも多くの情報の海の中で溺れてしまい、判断ができないまま身動きのとれない状況に陥ってしまうような危機感を覚えるからです。大切なことはその選択眼なり選択基準です。個人の本能的な感覚に任せてしまいますとその選択眼は極めて偏ったものとなり、目を向けなくてはならない領域が視野の中に入らず重要な情報を見落としてしまうことになってしまいます。それは例えば自分の犯した失敗の本質をしっかり認識し、理解するといった情報に目を背けるといった形で表れます。同じ失敗を繰り返すことのないように自分自身や自分の組織を一歩成長させる機会を自らが放棄したのでは、イイトコ取りの情報収集も無力となってしまいます。そのような危機管理に関する本質論が読みどころです。 |