成功事例を分析しその要因はどこにあったのかを明らかにしておくことも、失敗体験の分析と同様に極めて重要だ。直接業務支援策を大きい括りで言うならば、成功事例と失敗事例のそれぞれの因果律を明らかにし、組織内で『見える化』状態にしておくことなのだが、現実の歯科医院の中ではできていない。ドクターも歯科衛生士もそれらの作業を行っている時間的な余裕はないからだ。
貴重な成功体験も共有すべき失敗体験もそれぞれの個人的体験として各自の頭の中に記憶され、個々に生かしているに過ぎない。あえて言えば、唯一カルテの中に事実関係が記載されているだけで、そのカルテを見る機会のある人間の目に留まるだけでしかない。この重要業務に着目し情報収集・分析・データ集積の必要性を唱えているところが228号の読みどころです。 |